体力的にハードといわれる職業としてよく挙げられるのが介護業界。若いころから介護現場で働いているとついつい意識してしまうのは体力の限界ではないでしょうか。
40代を過ぎたあたりに差し掛かると、「まだまだ若い頃と同じように介助ができる」「周りの人に迷惑をかけられない」という思いで若い人と同じように働いていると身体を痛めやすくなります。
40代にとって、自分の体の健康を維持しながら働くということは非常に大切なことになってきます。若い頃なら交代勤務でもぎっくり腰や腱鞘炎とは無縁の生活を送ることができていても、年を取ってくると次第に筋肉は衰えてしまいます。しかし、職員が少ない中で「年を取ってきたから介護の量を減らしたい」と言いだせないのが現状があるのも事実です。
そんな中、その現状に我慢して身体介護を続けていると、ぎっくり腰や腱鞘炎になってしまいます。そして一度ぎっくり腰や腱鞘炎になってしまうとなかなか治すことができないのも加齢の悲しい実態です。
最悪の場合、職場復帰が難しくそのまま退職に追い込まれてしまうかもしれません。そのような状況になる前に、自分の体と相談しつつ介護で無理をしないことが大切です。可能であれば交代勤務から日勤帯への異動を願い出るのも一つの手でしょう。
他にも、ボディメカニクスを勉強して現場で生かしていき、少しでも身体の負担を軽減させることも大切です。最も大切なことは、同じ現場で働く職員に対し自分の体のことを伝え、つらい時は助けてほしいことを周知しておくことです。そうすることで普段の仕事でも周りの支援を受けながら従事することができます。少しでも身体の健康を守るためには、遠慮せず周りの力を借りることが重要です。